O2版Preも1.2.1を飛ばして1.3.1が登場!

 せっかくSprint版の1.3.1を紹介しようと思ってたのですが、嬉しいことにO2版も1.3.1へのアップデート通知が始まっているようですね。O2版1.3.1は明日にでもアップデートしてみるとして、先日のつづきです。

 前回書いた通り、Sprint版1.3.1を直接焼こうとすると「このバージョンは(O2版には)適合しません」みたいなエラーが出ますので1.2.1を準備するのですが、もちろんWebOS-Doctorの1.2.1そのままを利用するとActivationの壁を超えることができません。ここはどうしてもMeta-Doctorを使うことになりますよね。ここでちょと説明を。

WebOS-Doctor Palmが用意しているファイルで、ハードウェア的に壊れていない限り初期状態に戻してくれる便利なファイルです。各バージョンのダウンロードはこちらから。

Activation Preを初めて起動するとまずPalm Profileってのを作成させられます。Palmのサーバに重要なファールをバックアップしてくれたりと、便利?なサービスなのですが、ここで作ったUserIDとPasswordをPalmに送信する必要があるのです。この時点でWifiの設定画面にはアクセスできないため、なんらかの方法でInternetに接続する必要があるのですが、Sprint版はもちろん日本では使えませんし、O2版でもO2のSIMがあったとしても日本ではローミング先(例えばドコモやソフトバンク)の接続情報をPreが持っていないため、これまた送信できません。送信できない=先に進めないため、ここでお手上げ状態になるのです。

Meta-Doctor こちらはActivationの壁をバイパスしてくれるパッチです。WebOS-DoctorにはROMがそのまま入っていますから、これを展開してごにょごにょし再度パッケージ化してくれるツールです。

今回は、このMeta-Doctorを利用しqwertzからqwertyにキーマップも変更してみることにします。


 

準備するのはまずubuntuですね。私はVistaのマシンに「Wubi」を使ってUbuntuをインストールしました。詳しい説明はこちらを見ていただくとして、最大のメリットは超簡単なことと、不要になったら「アプリケーションの追加と削除」からきれいさっぱり削除できることでしょうか。もちろんある程度の日本語環境が整った状態で起動してくれますからお薦めです。

  

Ubuntuは準備できているとして、いよいよ本題のMeta-doctorです。

まずターミナル(端末)を起動します。画面トップのアプリケーション⇒アクセサリ⇒端末でオーケー。起動直後はこんな感じ。
ターミナル ターミナル起動

  

さて、これからが本番です。ターミナルの画面にどんどん呪文を打ち込んで行きます。一行づつ呪文をコピーして、Shiftキー+Ctrlキー+vで貼り付けて改行でもオッケー。改行する毎にずらずら色々表示されますが、無視。○○○○○@ubuntu:~$が出たら次の一行を貼り付けてEnterキーを押して行きます。

「sudo apt-get install git-core」で改行
「git clone git://git.webos-internals.org/tools/meta-doctor.git」で改行
「sudo apt-get install patch」で改行

  

ここで、Java環境とPalmのSDKをインストールしていきます。まずはJavaですね。先ほどの画面トップのアプリケーション⇒Ubuntuのソフトウェアセンターを選択します。出てきたウィンドウの右上の検索窓に「java 6」とキーワードを打ち込みます。あとは画面の通りインストールします。
09123softwarecenter.png 091123java6runime.png 091123java6runtime2.png

 

続いて、PalmのSDKをインストールしていきます。SDKとは、Software Development Kitの略で、WebOSアプリを開発するためのツールのことですね。このSDKを利用するにはPalmとの契約が必要で、さまざまな規定がありますが、今回はその説明はパスますね。

FireFoxからこのページを開きます。下の方に白いボタンとオレンジのボタンが見えますよね。これをそれぞれクリックし保存しましょう。プログラムで開かずに保存ですよ。

http://developer.palm.com/index.php?option=com_content&view=article&id=1585

091123firefoxpalmsdk.png 091123sdkdownload.png

では、SDKをインストールします。先ほどのターミナル(端末)から下記のように入力(またはコピペ)しEnterキーですね。

「cd ダウンロード」で改行
「sudo dpkg -i –force-architecture palm-sdk_1.3.1-svn222348-sdk100-pho314_i386.deb」で改行
「sudo dpkg -i –force-architecture palm-novacom_1.0.46_i386.deb」で改行

  

今度は、WebOS-Doctorのダウンロードです。サイズが大きいので少し時間が掛ります。

「cd」で改行
「cd meta-doctor」で改行
「mkdir downloads」で改行
「cd downloads」で改行
Sprint1.2.1の場合は「wget http://palm.cdnetworks.net/rom/p121r0d10092009/sr1ntp121rod/webosdoctorp100ewwsprint.jar」で改行
(O2の1.1.3の場合は「wget http://palm.cdnetworks.net/rom/p113r0d10122009/wr640xdfgy12z/webosdoctorp100eww-wr.jar」で改行)
Sprint1.2.1の場合は「mv webosdoctorp100ewwsprint.jar webosdoctorp100ewwsprint-1.2.1.jar」で改行
(O2の1.1.3の場合は「mv webosdoctorp100eww-wr.jar webosdoctorp100eww-wr-1.1.3.jar」で改行)
「cd ..」で改行
Sprint版なら「make CARRIER=sprint unpack」で改行
(O2版なら「make CARRIER=wr unpack patch」で改行)

ここで展開されたファイルを少々書き加えます。Sprint版の場合、Meta-DoctorフォルダーにあるMekefileを右クリックし、エディターで「1.3.1」の部分を「1.2.1」に書き換えて保存しておきます。また、build⇒ファームウェア名⇒webOSにあるcastle.xmlの内容を下のように一行増やし保存しておきます。

091123castle.jpg

最後にターミナルから下記のように入力するとパッチを当てたWebOS-Doctorが完成します。ずらずら色々表示されますが、2−3分ほどで完了します。

Sprintの場合「make CARRIER=sprint pack」で改行
(O2の場合「make CARRIER=wr pack」で改行)

さて、出来上がったJarファイルは先ほどのMeta-doctorフォルダーの中のbuildフォルダにありますので、直接起動しPreに転送するのもOK。Windowsで作業する場合は(Wubiの場合は)これをファイルシステム⇒ホストにwindowsのフォルダが見えます。お好きなところへコピーし、windowsを起動してからPreに転送するのもOKです。

パッチを当てた1.2.1はいきなりホーム画面が起動します。もちろん、「z」キーを押すと「y」が表示されますよ。(逆にややこしいって?)そんなのいらねーって方は上のcastle.xmlファイルの編集はパスしておきましょう。

あとは好きに弄って下さいね。
でも! 私の環境ではどうしてもSMSの送受信ができませんでしたーーーー(怒) 1.1.3と何が違うんだろ? 

あきらめが早い私はSprint1.2.1にPatchなどを入れまくり、堪能してから1.3.1に上げてみることにしました。

つづく


2009.11.24 Linux, Palm


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