近接センサー Z2の場合 [Xperia_Report]

 
通話中の誤動作を防止するのが主な目的の近接センサーは、最近では照度センサーと一体化されていたりします。この近接センサーについて問い合わせがあったので、実験しながら調べてみました。
上の画像はXperia Z2の近接センサーを正面から見たものです。赤外線は右の丸い箇所から出ていますね。

近接センサーって?

名前の通り、物体が近くにあるかどうか、また距離を計測するセンサーです。通話中は顔や耳が画面に触れますが、それにより電話を切ってしまったり、変な場所がタッチされたりという誤動作を防止します。また画面をオフにして電力消費を抑えるのも重要な役割。フロントカメラが耳が近づいてくる様子をチェックしている訳ではなく、スマートフォンの場合は省電力な赤外線を放射して、それが帰ってこなかったら障害物無し、帰ってきたら(反射したら)障害物がありと判断しています。もちろん赤外線はどこにでもあるため、すばやく点滅させて外乱光と区別しています。

センサーを誤魔化す方法

光の反射を見ているだけなので、反射していないと思わせれば良い訳です。つまり、黒い紙などで光を遮れば良いのです。
ディスプレーに密着して動かさないと、反応してしまいますよ。
Xperia Z2の場合、設定→端末情報→機器診断→機器をテスト に耳近接センサーという項目がありますので、こちらでテストできます。

近接センサーが赤外線を発光している様子と、センサーを誤魔化す方法はこちら。
 

センサーの誤作動って?

保護シートを貼っていると誤作動するってお問い合わせを、2回受けたことがありますが、百台以上のスマートフォンやタブレットに貼り付けを作業をしている私でも、誤作動は正直経験がありません。PET(ペットボトルの素材)は赤外線をほぼ全部透過しますから、センサーが誤作動するようなことなど無いのです。ただ、条件によっては誤作動を起させることができます。鏡面タイプやプライバシータイプなら反応しますが、透明なタイプではどうでしょう。

動画をみていただくとわかりますが、赤外線がパネルを通過する際に、ほんの一部は反射しています。ガラス越しに写真を撮ると自分がうっすら映ってしまう時がありますが、それと同じ原理です。反射しても受光側に届かないように厳密に設計されていますが、パネルや保護シートなどにより厚くなれば、その設計の範囲を超え、受光側に届いてしまいます。この反射は素材や表面の処理により異なりますが、厚ければ厚いほど、光が受光側に届いてしまう可能性が高くなることがわかると思います。

誤作動の原因

保護フィルム程度の厚さでは、受光側に届いてしまうことは基本的にはありえませんが、例えばセンサーの閾値がなんらかの原因で変わってしまった場合や、なんらかの物理的な衝撃でセンサーの位置が移動してしまった場合やパネルが少し浮いてしまっているような場合は、受光側に届きやすくなります。考えすぎかな。

また、フィルムが少し浮いてしまい、パネルに対して受光側に少し傾いている場合も反応してしまいます。Z2の場合だと右側のレンズが発光し、左側で読み取っているので、しっかり吸着せずに少し左側が浮いているような場合は、反応してしまうかもしれません。
 

 
以上、近接センサーについてでした。
 


2014.06.9 共通


RSS 2.0フィードでこのエントリーの更新情報を取得することができます。
コメントもPingも停止しています。